われ、走らんとす。

マラソンなる長距離走にて3時間を切るための話など書き綴るなり。

【レースレポート】東京チャレンジマラソン(ハーフ)2021

2021/3/20、今期のロード締めくくりとして東京チャレンジマラソン(ハーフ)に参加してきました。

tokyo-challenge.jp

 

4/18のかすみがうらマラソンを狙って2月から本格的にトレーニングを開始してたんだけど、ご存知の通りかすみがうらが中止。フルを走る気力が萎えたけどなんとか今期のロードの成果を残しておきたい。それならハーフで!と見つけたのがこの大会。本来は1月に開催予定だったものが、これもまた緊急事態宣言で3月に延期してたとか。自分の中でもハーフマラソンはここ2年参加してなく、自己ベストも2017/2に出した1:33:59で止まっていたので止まっていた時計の針を動かしたいというモチベーションもあった。トレーニングの内容は別の機会に書くとして、今回は当日の様子をレポートしようと思う。

 

 

当日朝の準備

当日は9:00スタートだったので逆算して早朝4:30起床。朝食の準備を前日夜に済ませておいたので4:45には食べ始め5:00には食べ終えた(起きてすぐに食べられる人)。メニューはご飯1.5杯、納豆、たまご、味噌汁、冷奴、MCTオイル入コーヒー。脂質を抑えて炭水化物とタンパク質、塩分を効率よく摂取できるメニュー。ちなみにこんなに早朝に食べるのは消化の関係。消化には3,4時間要するのでスタート時間の4時間前には食事を完了させておくのが普段のルーティン。胃袋にものがある状態で走るとラン中に吐き気がしてしまう。

 

食事の後は腹筋と股関節のストレッチを済ませて、10分ほどの軽いランニング。これは腸のぜんもう運動を促進するためで、つまり排便のために腸に刺激を入れている。少しでも体重を軽くして体への負担を軽くしておきたいし、何より本番で便意を抱えたまま走りたくない。(なお、予定通り便意が来て排便完了)

 

会場入りから準備運動

自宅から会場の荒川河川敷までは1時間かかる。いつものルーティンではスタート時間の1.5時間前に会場入りするようにしている。早すぎると思うかもしれないがこれが結構絶妙な時間で、会場で受付、ゼッケン取付、ウォーミングアップ、荷物預け、最後のトイレとやっていると案外1.5時間はすぐに過ぎてしまい、ちょうどいい感じになる。あと何かアクシデント(電車間違えるとか)があっても1.5時間の余裕があれば大体はリカバー可能なのでこのルーティンにしている。

 

準備運動で心がけていることは静的ストレッチ、動的ストレッチの両方を十分にやること、心拍数をゾーン5(最低でもゾーン4)まで上げておくこと。ストレッチに関してはレース前に静的ストレッチをすると本番のパフォーマンスに悪影響が出るという説もあり動的ストレッチのみを薦める人もいるけど、個人的には両方やったほうがいいと思っている。静的ストレッチでパフォーマンスに影響が出るようなアスリートはプロレベルであり、素人レベルでは運動前に可動域を十分に広げておくほうが怪我予防の観点からも重要と考えているから。この考えをオリンピアンの為末大さんにぶつけて見たところ、以下の回答があったので参考にしてほしい。

 

 

動的ストレッチは一般的なものに加えてたまに参加させてもらっているサイラス練ケニア式ドリルをやっている。適度に心拍数を上げられることに加えて、リズム感が養え、股関節周りの可動域を広げられる良い運動だと思う。これに加えて2kmのJOGとごく短距離のダッシュ数本で心拍数を180まで上げるようにしている。スタート30分前までに心拍数をゾーン5まで上げておくと本番でいきなり速いスピードで走り始めても呼吸が苦しくなくなるのでこのルーティンにしている。ゾーン3止まりだとかなり息が苦しくなる。なおこのアップを全部やると30分程度かかる。

 

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レース結果

結果から話すと自己記録の1:28.33という記録が出た(ついでに10kmの自己記録も達成)。従来のハーフの記録を5分26秒更新。ラップを見ると終盤に掛けて段階的にギアを上げられたのがわかる。なお目標は90分切で、10日前の10km 4:20/kmペース走の感触ではかなり難しいと思っていたのでゴールの瞬間は感無量だった。

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10-20kmの41:38は10kmの自己記録。16kmから一段階スピードが上がっている。

給水戦略

 河川敷は道が細く今回は参加者も多い。給水が高いストレスになるだろうと考えたのでドリンクを携帯してオフィシャルの給水を取らなくてもいいようにした。無印で丁度よい容器があったのでこれにmagon1袋、BCAA5g、塩熱サプリを150mlの水で溶かしたものを詰めた(1本50ml)。これは完全にアタリで吸い込まなくても握るだけで飲めるしすごく楽だった(ただし蓋を開けないと全部は飲みきれない)。集団だと給水テーブルでコップを取るのは難しく、ペースを乱してる人がたくさんいたので成功だったと思う。6,11,16kmで補給。なお見た目は完全にアウトなので人前で飲むのはおすすめできない。

 

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見た目があれすぎるスペシャルドリンク。

 

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レース

レースはフルとハーフが同時スタート。トイレに並んでいたら整列がギリギリになってしまい、3時間00分のペーサーの後ろに着く予定が結構後ろの方になってしまい、肝心のペーサーも人に埋もれてしまってどこにいるかわからなくなってしまった(赤いゼッケンの人らしかったが人で見えないので風船にしてほしかった)。そうこうしてる間にスタート。

 

スタート後の感触は悪くなく、スムーズに4:15/km前後のペースで入っていくことができ呼吸も苦しくなかった。しかし3時間00分のペーサーについていかなければならないのでまずは前方を目指す。2kmほど進むと3時間10分のぺーサーが見え、ここで初めて自分の位置に気が付き更に前を目指す。3時間00分の集団に追いついたのは5kmを過ぎたあたりだった。

 

いつもなら序盤で足を使ってしまいやばいなと思うケースだがこの日は呼吸も足も無理をしている感じがなく、逆に後方からスタートして楽に3時間00分の集団に追いつけたことでこの時点で90分切を確信。あとは集団の中で足を溜めて残り2kmで抜け出そうと考えていた。ここから10km程度は集団に合わせて走るのみ。

 

16kmを過ぎたあたりでペーサーが「トイレ行くんでこのペースで先に行っててください」と言い残して突如離脱。この時点でペーサーのほぼ真後ろまで上がっていたので集団の先頭になってしまい、直後に上り坂で少しギアが上がってしまったこともあり意図せず集団から抜け出す形になってしまった。残り5kmもあるので迷ったが、この際仕方ないと切り替えここから上げていくことにした。が、一人になったことで集団の恩恵(ペースを作ってもらえる、風除け)が受けられなくなり、特に風が強くなってきていたので少し食らってしまった。一方で幸いにも速いランナーは前方にたくさんいてターゲットには事欠かなかった。前方のランナーを一人ひとり拾っていくことを心がけ、ついに残り2km。先程登った坂を今度は下る。この下りを利用してこの日の最速ラップを叩き出せた(3:59)。20km以降で2度右足を攣りかけたがなんとか完全には攣らせずに抑え込むことができ、そのままペースを上げてゴール。会心の出来だった。

 

ちなみに6kmと16km地点に大きめの上り坂があったが、普段の坂練の成果かスピードを落とさず楽に登ることができた。ここでペースを落としてるランナーも多かったので練習の差が出やすいポイントだったと思う。 

 

5000mの持ちタイム(2/28に記録した19:16)からするPB ANALYSISによるとこのタイム(1:28.33)はPotential 100% で逆に5000mのPotentialが伸びたので、持ちタイム以上の力で走れたということになる。実際ゴール後に少し休んでから立ち上がろうとしたら足がガックガクのプルップルになっていたので出し切ったレースだったと思う。(これを書いているレースから2日後の今日も筋肉痛。)

 

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アプリは以下からDL可能。調べてないけどiPhone用にも似たようなアプリはあると思う。ご利用は自己責任で。


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課題

レース自体は現時点でのベストの走りをしたと思う。が、足攣り癖がまた出てしまったことが気がかりで、このペースではフルを足攣り無しで走り切ることは現時点ではできないということがわかった。原因は右足の蹴りすぎ、筋力不足、補給などあると思うが蹴りすぎが主要因ではないかと考えている。また、筋肉痛が大腿四頭筋(太ももの前側の筋肉)に集中しているので大腿二頭筋(いわゆるハムストリングス)と臀筋群があまり使えなかったように思う。この辺は筋力強化とともにフォーム矯正で見直していきたい。

 

今後について

今期のロードはこれで終了。4月からはトレイルレースに本格参戦していく予定。 トレイルはコロナ禍の昨年でも開催実績が多かったので今年も開催は堅いかと思っていたら先日まさかのUTMF中止の報(出場権ないけど)。これは今後のレース開催判断に影響を与える決定と思うのでエントリー済みのOSJ奥久慈50k(5/30予定)も延期判断があるのではと心配している。直近では4/4青梅高水山国際トレイルランに出場予定だが現時点で中止連絡はなく開催はされそう。秋以降は未定だけどフルマラソンがあるなら参戦したいのと12月にITJ70kに参戦したいと思っている。特にフルは1年以内にサブ3を達成したい。現状では難しいので夏の間に5000m 18:30、ハーフ1:25をベンチマークに強化に取り組みたい。