われ、走らんとす。

マラソンなる長距離走にて3時間を切るための話など書き綴るなり。

【レースレポート】奥久慈半端ないって!2022OSJ奥久慈50k完走記

2022/5/29。OSJ奥久慈50k完走してきました。8,000字超の大作だから時間あるときに見てくれよな!

 

エントリー経緯

奥久慈50kにエントリーしたのは2020年12月。そのころ普段のトレーニングで高尾マンモス(距離42km・累積3,000m)を数回クリアし着々と距離を伸ばしていた一方でレースでは20km前後のショートしか経験がなくステップアップとして40km前後のミドルレースを探していた。そこで丁度目に飛び込んできたのが奥久慈50k。50kmだし関東だし丁度いい!と、これがミドルでは国内でも屈指の難コースだとは微塵も思わず何も調べずに即エントリーしたのだった。そして2021年は感染症の影響で延期となりやっと迎えた2022年5月の開催だった。

 

この間2021年12月の伊豆トレイルジャーニー(ITJ)70kを10時間47分でクリアしフルマラソンのベストも更新(3時間15分)。走力が上がり、よりミドルレンジに自信を深めていたのでハードと呼び声高い奥久慈といえど今なら難なくフィニッシュできると踏んでいた。決して舐めていたわけではないがレースが終わった今なら甘かったというべきだろう。

 

レース概要

さてここでレース概要を。OSJ奥久慈50kは茨城県北部を舞台にしたトレイルレースで観光名所の袋田の滝バンジージャンプで有名な竜神大吊橋を通るレース。「50k」という名称なのだが実際は59kmあり累積標高は約4,000m。参考までにITJ70kは実際の距離69km、累積標高約3,200m。ITJ70kに比べ距離は10km短いが累積標高はプラス800m。数字だけで比較すると距離と累積標高はプラマイゼロで10時間台でゴールできそうな予感(適当)。そしてリザルトの1枚目に載りたいねってことで前回2019年のリザルト1枚目に載るギリギリのタイムである10時間30分に目標設定したのだった。

 

例年の完走率は50%前後と高くない(600名参加、300名前後が完走)。調べると気温が高くなることと関門の厳しさ(関門時刻ギリギリの通過だとそもそも第三関門まで辿り着けない)からDNFというケースが多いようだった。Youtubeでは奥久慈の動画自体はそこそこ出てくるのだが完走してる動画が一つしか見つけられない。しかもこの完走者はチーム100mileというレジェンド鏑木さんのチーム所属の実績ある方だった。他にも参戦記を書いたブログがたくさん出てくるが「奥久慈半端ないって!」というワードがやたらと引っ掛かる。何やら危険な香りがしてくるが望むところである。普段のトレーニングから自信を深めていた私は何が来ても大丈夫という気がしていた。(ちなみに30kもあり実際の距離31km・累積標高約1,900m。50kの第二関門が30kのスタート地点になる。)

▼レース前一つだけみつけた50k完走動画。完歩で完走は化け物レベル。


www.youtube.com

レース準備

宿はスタート会場から徒歩10分の思い出浪漫館。温泉浸かって9時過ぎには就寝。翌日午前3時起床し朝食と排泄(ここ大事)を済ませ午前4時30分には会場に向かった。スタートは午前5時30分。携帯した補給食等はこんな感じ↓。水は補給箇所が多々あるので1Lでも足りそうだけど所々でもう500ml持っておいて良かったと感じる箇所があり1.5L持つと安心だと思う。補給食は全然足りた。

 

グミ(ほとんど食べず)/黒蜜パウチ200ml 2本/経口補水パウダー6包/芍薬甘草湯5包/水1.5L(500mlフラスク3本、内2本に凌駕・Challenger粉を溶済)/magon1個/topspeed(使用せず)/オレは摂取す1個/アミノバイタル6個分

 

タイムは事前にチャートを作った。直近過去2年のリザルトから各タイム付近でゴールした3名ずつ計6名のタイムを平均したものなのでかなり正確だと思う。これによれば完走するには最低でも第二関門(CP2)を午後12時00分までは通過したい。目標の10時間30分finだと午前10時40分には通過しておくことが条件となる。

区間タイムと関門到着時刻を併記。完走には遅くともCP2を12:00に通過したい。

 

スタート前、Fさんと。

 

レース本番

レース中は余裕がなさすぎて1枚も写真を撮っていない。申し訳ないが可愛い娘の投稿見つけたので癒やされてほしい。

 
 
 
 
 
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スタート〜CP1持方 

11km(実際2:06:07/目標1:55:01)

例年スタートしてから4キロはロードでここで遅れを取るとトレイルに入ってから大渋滞が発生し完走可否に直結するという話がわんさか出てきたので、荷物を預けてすぐ並び前から1/3辺りにポジションを取った。振り返るとかなり前の方だったらしい。一緒にきたFさんと握手を交わしゴールで会いましょうと意気込む。予定通りスタート直後は飛ばした。観光名所の袋田の滝を通るコースなのだが滝をみたのはほんの数秒。後からログを見るとトレイル入口までのロードは4:30/kmを切るペースで全体でも100位以内だったと思う。渋滞なく入ることができたのは予定通りだったがこの後が誤算だった。

 

かなり前の実力者集団に入っていたわけだが妙な自信があったので集団のペースに合わせ知らず知らずの内に飛ばしてしまったのだがこれがいけなかった。元々登りは苦手だったがトレーニングで苦手→普通まで克服してきたと思っていたが奥久慈の登りは想像の遥か上で特に白木山の長い長い急登には度肝を抜かれた。ロープが張ってあるが両手も使って登っていくような急登が延々と続く。ちょっと立ってみると後ろに仰け反って落ちてしまいそうなほど。なのに前の方につけてしまったのでみんな早い。スイスイ登っていく。Fさんには「ゴールで会いましょう!」なんてかっこいいこと言ったくせに登りで早々に抜かれていった。気づくと自分の後ろには人の列ができていた。渋滞に巻き込まれたくなかった自分が渋滞を作ってしまっていたのだった。(譲りました。)

 

きつい登りで早々と脚を使っていたが下りもきつかった。段差が大きく軸足を踏ん張らないといけない箇所ばかりで前ももが悲鳴を上げている。そんな登りと下りが小刻みに続く。太ももは表も裏も完全にキている。それなのにまだCP1にも達していない。走れるような箇所がほぼない。早くも脚が限界で登りも下りもフラフラに。心拍数を見るとゾーン4から下がってこない。速度的には抜かれまくるほど遅いのに呼吸は荒く心肺はオーバーヒート。既に限界近いのは明らかだった。(正直CP2までは記憶が殆ど無い。)

 

CP1〜CP2竜神大吊橋

15km(実際4:03:05/目標3:14:12)

やっとの思いでCP1に到着。水の補給を済ませるとすぐに出発した。あまり時間を気にしている余裕がない。ゆっくりしていたら座り込んでしまいそうな気がした。記憶が曖昧なのだがここでは何回か川を渡らされた。川のあるコースは飛び石とかあってなんとか濡れずに渡れそうなことが多いのだがこのコースは完全に濡れた。足が濡れると後で水ぶくれなど足のトラブルになりやすいので避けたかったのだが容赦なかった。ただ1回濡れるともう気にしてられなかった。

 

その後もここって道なの?という足一個分あるかどうかの細い道(本当にあれは道なの?)や落ちたら間違いなく死にそうな切り立った尾根、一人ずつしかいけない危険な鎖場、基本的に斜めってる細いトレイル、苔むしたり濡れてスリッピーな岩場が何回も何回も登場。脚がガクガクなのもあって本当に滑落しかけて「大丈夫ですか!?」と声をかけられること数回。そしてロスト1回。後ろから「ロストしてますよー!」という声で気がついたけど危なかった。

 

まじでやばい。まだ半分も来てないのに肉体的にも精神的にもズタズタにやられすぎている。こんな状態では完走すら危うい。「奥久慈半端ないって!」ブログでよく見た言葉が身に沁みる。何なら「奥久慈半端ないって!」Tシャツ着てる人がそこら中にいる。今自分がどこにいてどれくらい時間が過ぎているのかもわからなかった。辛くて、辛すぎていっそのことDNFしたいという気持ちが強くなってくる。CP2の関門は13:00だが過去データ的に完走にはCP2竜神大吊橋に12:00までに着くことが条件になる。こんな序盤でズタボロなら後半を乗り切れる気がしない。橋に着いてもし12:00を超えていたら残念だけどリタイアしよう、むしろ12:00超えててくれ!などとリタイアの言い訳まで本気で考えていた。

 

いつの間にかトレイルを抜け林道を走っているとついに橋が見えてきた。橋の手前には小さな私設エイドがありコーラで少し生き返った。(いつも思うけどこんなにコーラがうまいスポーツある?いやない。)

 

噂の橋に至る長い階段に臨む。どれくらい長いのかと数えながら登ったところ、10,20...100...200...まだある...300...。300から数えるのをやめたがほどなく階段を登りきった。登りきった先で「おおー!」と歓声と拍手で迎えられる。橋からの眺めはきれいだ。下を見ると吸い込まれてしまいそうになる。CP2と30kコースのスタート地点は同じなのでチェックポイントのゲートが豪華。ゴールしたような気分になってここでリタイアする人の気持ちが少しわかった。ゲートをくぐり時計に目をやると11:40だった。

 

「あ、、、12時越えてない...!」

 

まだ完走を諦めるような時間じゃなかった。すごく余裕というわけではないけれどしっかり完走圏内のペースで走っていた。脚は使い果たしているし辞めたい誘惑もあるけど何回出ても完走すらできない人もいるこのレースを完走するチャンスが残っているのだ。行けるとこまで行こう。そう切り替えて先に進むことにした。何よりこの先には赤岩エイドという私設の奥久慈名物エイドがある。これを見ずに奥久慈を終われない。そうやって動かない脚を気持ちで動かした。

 

CP2〜CP3釜の平

10km(実際3:38:42/目標3:04:09)

CP2を出るとすぐにトレイルに入った。話によると赤岩エイドはCP2を過ぎて30分ほどのロード上に出てくるらしい。ここはコーラあり、固形物あり、おばあちゃんありのこのレース最大のエイドでおもてなしがとにかくすごいらしい。楽しみすぎて道中で並走した男性に「もうすぐ赤岩エイドですね!」とウキウキして話かけると意外な答えが返ってきた。

 

「今年赤岩はないってうわさがあるんですよ」

 

なんと?私設と言えどこのレース最大の名物エイドがないなんてことあるのだろうか?にわかに信じがたい。誰かのブログで奥久慈完走のコツはCP2から赤岩までは30分ほどなのでCP2はさっさと出て赤岩で補給することとあった。なので赤岩には相当お世話になろうとしていた。赤岩のコーラを楽しみに走ってきたといっても過言ではない。赤岩を頼りにここまで来たのだ。その赤岩がないなんて…。

 

トレイルを抜けロードに出たがテントの気配がない。この先にあるのか?この先に違いない、と信じ走り続けるが一向に現れない。噂の真実味が一気に増した。というかなんなら30分はとっくに過ぎたしむしろロードを過ぎてトレイルに再突入した。信じたくないが噂は本当だった。赤岩はなかった。不幸中の幸いだったのは少し前に噂を聞いていたこと。聞いていなかったら赤岩がないことに心が折れ辞めていたかもしれない。噂を聞いて心構えができたのは幸運だった。(あとからOSJの公式FBを確認したらレース前日の説明動画の中で赤岩エイドは今年実施しないとはっきり言っていた。お年寄りが多いので感染症リスクを考え設置しないことにしたらしい。確認不足だねー)

 

しかしまだ半分以上ある。ここから一人でゴールまで行けるか不安だったので近くを走っていた見ず知らずの男性ランナーに声をかけた。お名前はYさんといい、Yさんも11時間でのゴールを考えていたが今は完走目標になっているとのこと。二人で引っ張り合いませんか?という共闘の提案をしたところ快諾してくれた。Yさんはトレイル歴10年近いベテランで2015年の奥久慈50kに挑戦し惜しくも途中リタイアという過去がある。その他ONTAKE100(100k)などの完走歴がある猛者である。今回の奥久慈50kには友人と二人で参加しているらしい。(結果的にこのナンパがこのレースで私の最大のファインプレイになった。)

 

そしてこの区間はまたしてもとんでもない道を進んだ。ジャングルのような道なき道を進みジャボジャボと川を渡り壁を這い泥に浸かり靴も尻もドロドロ。後でYさんとこの区間のことを話したときお互い自然に「アドベンチャー」という言葉が出たが奥久慈の醍醐味みたいなものが詰まっていた気がする。もはやトレイルランニングというかアドベンチャーレースの方がしっくり来る。(余談だがアドベンチャーゾーンの大岩に体育座りしている男性ランナーがいて声をかけたところ「ぼくここで妖精になります」との返答。彼は無事妖精になれただろうか…。)

 

なんとかアドベンチャーゾーンを抜けると30.7kmの砂防エイドが現れた。補給が完了しYさんとエイドを出たところでYさんの友人Oさんと合流した。Oさんはレース中に知り合ったというKさんを連れていた。そして自分を含めたこの4人でこれからの30kmを完走するべく即席のパーティーを組むことになったのである。

 

このOさんが連れてきたKさんは水戸在住のランナーでトレイル歴は2年ほどだが奥久慈完走のために試走を重ねてきたらしい。試走してきただけあってコースを詳しく解説してくれるし走るべきところと温存すべきところを的確に把握していた。そのナビぶりや安定したランニングは本当に頼り甲斐があって次第に皆で先生と呼ぶようになった。先生がいなければこの区間の長い林道を闇雲に頑張ってしまい潰れていたと思う。先生の話によればまだ12時間半でゴールできるペースだそうだ。ちなみに先生曰く奥久慈はきついからこそ「癖になる」ランナーが多いらしい。

 

そして34.7kmの東金砂神社エイドに到着。水分補給をしているとエイドスタッフから「お知り合いがあちらでお呼びです」と声をかけられる。はて?誰かエイドのスタッフに知り合いいたかな?と行ってみるとなんとそこにはCP1で颯爽と急登を走っていったFさんが!なんでもFさんはCP2を私より40分も早い11:00に通過したものの熱中症による頭痛がひどくこのエイドでDNFを決めたという。この日の最高気温は33度。夏を先取りしたかのような容赦ない暑さがランナーを苦しめていたがFさんまで…。快調にとばしていただけにFさんも悔しかったと思うがFさんの分まで完走を誓ってエイドを後にした。(Fさんはその後無事帰宅したそう)

 

この区間では特に私設エイドに助けられた。赤岩がなかったのは残念だったが民家の前で小さなエイドを出してくれている人が頻繁に現れ水分補給に困ることはなかった。シャワーをかけてくれるところもあって本当に助かった。その後も先生のナビ通りに抜くとこは抜き走るところも無理せず走ることを繰り返しCP3釜の平に到着した。

 

CP3〜CP4持方 

5km(実際1:01:14/目標0:47:41)

釜の平から次のCP4持方までは林道を進んだが正直記憶があんまりない。景色が変わらない林道地獄に苦しんだが4人で励まし合って切り抜けた。私以外の3人はポールを使っていたのだがポールを使わずにここまで走れているのはすごいと褒められた。奥久慈ではポールを使って前半脚を温存するのが完走の常套手段なんだとか。そもそもポール持ってなくポールを使うというアイデア自体がなかっただけなのだがうれしい。(むしろあのアドベンチャーゾーンをポールを持って走ってたYさんのほうがすごいわ。)

 

CP4〜ゴール 

8km(実際2:08:19/目標1:27:00)

第四関門持方に到着。第三関門ではなぜかされなかったライトチェックを受け無事点灯。我々より先についていたランナーも少なくなかったが胃腸トラブルでリタイア席に座っている人も数人いた。ここまで来てリタイアとはさぞ無念だろう。

 

CP4では水を補給し近接する私設エイドで固形物(味噌こんにゃく、うめぼしなど)をいただき出発。あと8km。全歩きでもゴールできる時間的余裕がある。ここからは最初に入ってきたトレイルを逆走する形になりあの苦しめられたギザギザの急登急降下が待っている。しかし最初と違うのは今は4人で進んでいること。先生が導き生徒であるOさんYさんと自分がついていく。励まし合える仲間がいるというのはなんと力になることか。先生もきついだろうにそんなことは微塵も感じさせずにすれ違うランナーにさえ励ましの声援をかけ続ける。人間性が神すぎる。最終盤のアップダウンを迎えたころにふと振り返ると後ろには我々3人以外にも4,5人着いてきていた。みんな先生に導かれているかのようで益々先生が神々しい。不意に「ハーメルンの笛吹き男」を思い出した。ドイツのハーメルンという街に現れた笛吹き男が約束を反故にされた報復として街中の子どもたちを連れ去ってしまう童話である(実話らしい)。もう我々には笛吹き男に連れ去られた子どもたちのように先生に着いていくしか道はないのだ。脚も頭も疲れすぎてそんなことを考えながら最後の下りを駆け抜けた。

 

ゴール

総距離59.5km(合計時間 実際12:57:27/目標10:28:03)

最後まで休ませてくれない奥久慈のアップダウンにお腹いっぱいになりながらやっとの思いでトレイルを抜けるとゴールまで数百mだった。ここからはもうウイニングラン。我々4人を待ってくれていたかのように沿道の人が歓声や拍手で迎えてくれる。手を振って応える気分は最高にいい。ここまでの道のりを振り返ると前半の瀕死の状態からなんとか気持ちを立て直しYさんと出会い、Oさんと先生と出会いなんとかここまでたどり着いたのだ。感極まって泣きそうだった(泣かなかった)。ゴールゲートは4人で手を繋いでくぐった。タイムは12:57。目標には遠く及ばなかったけれど立派に完走を果たしたのだ。(先生はオフィシャルにゴールを撮影されるときポールないほうがかっこいいからと事前にポールをしまっていた。)

 

ゴール後、Yさんのスマホで4人で写真撮ろうとしたのだが、先生は時計の距離が60kmにあと50m足りないからと言って引き続きそこら辺を走っており戻ってきてもさわやかな挨拶で颯爽と去って行ったので現時点で先生の写真は手元にない。(オフィシャルに4人の写真を撮ってもらったので公開待ち)

 

こうして自分史上最長の13時間に及ぶトレイルランニングが幕を閉じたのだった。

 

ゴール直後、右からOさんYさん。先生はこのとき走っている。

レースを終えて

完走の要因は4人で走れたことの他、暑熱順化がうまくいったことだと思う。レース1週間前から本格的に順化を開始。当日は日なたこそ直射日光で暑く感じたがそれ以外は全然暑くなかった。水分補給をこまめにして水をかぶったりしたことも有効だったと思う。

 

ゴール後は、本当はもっと早くに楽にゴールしてるつもりだったので電車で帰ること以外、帰りのことをあんまり考えてなかったのだがゴール会場から最寄駅まで距離3kmもありシャトルバスもなく全身疲労した身体で重い荷物を担いで行ける気がしなかった(往路はFさんの車で来たがFさんとは復路は互いのゴールが何時になるかわからないので別々で帰ろうと話していた)。

 

しかし車で来ていたOさんYさんが快く最寄りの風呂まで送ってくれ、さらにYさんの最寄駅柏の葉キャンパスまで送り届けてくれたのだった(そこから私の自宅までは更に電車で1時間)。当日帰宅予定で後泊の宿がなかった私はまさにYさんと出会ってなかったらその日の内に帰ることすらできてなかったのだ。その意味でもYさんをナンパしたことはこの日最大のファインプレイだった。(助かりました!)

 

なお色んな意味で出会いがなかったらゴールできてなかった私だがもう二度と奥久慈は走りたくないと心に誓っているしこのレポートを書いているレース5日後の今日でさえ絶賛筋肉痛と疲労感が残っているしなんなら右足の小指が腫れてるのだがでは来年絶対に奥久慈走ってないのかと問われると絶対とは言い切れないとなんとなく思っている始末である。

 

みなさん、奥久慈はやめといたほうがいいですよ。

癖になるんで。

 

2022OSJ奥久慈50k 出走人数:597名 / 完走者:266名 / 完走率:44.5%